楽しいカオスを作るのは、楽じゃない

リバプールFCに狂い、サラブレッドを愛し一口馬主で悪戦苦闘するオタクが、今世のカオスに身を沈めながら「みんなもこっちに来いよ」と足を引っ張りたがるブログ

シルクホースクラブ1歳馬、馬名募集スタートしたよ。みんなで連想ゲームしてみよう

えー、結構久しぶりの更新になってしまった。割と反省している。

完全な凡ミスでキャロット入会を今年も逃してしまってテンションダダ下がりで、

FGOとドラクエライバルズと、あと仕事がちょっと忙しくてね。うん。(言い訳)

アーモンドアイの3冠達成あたりで記念に反省会として、彼女の1歳時を多角的に振り返るエントリーでも作っておこうかと思ったんだけど、

その直後にカリンバとジャックローズの屈腱炎発症とハリスホークの返し馬後の出走取り消しが立て続けに起こって本気で凹まされたもので……

もう好調を維持してくれているリバプールの試合だけが心の支えみたいになっていたよね。

 

さてさて本日も大事な大事なガナーズ戦が控えているわけだけど、ここではまあ一先ず置いておいて、シルク1歳馬の馬名募集のお話をば。

去年は気がついたら締め切りが過ぎていたという凡ミスで(凡ミス多いわ)

参加することすらなかったので、今年はしっかり参加しておこうと真面目に色々と考えてみている。

まあね、今年は3頭だけだしね。いっちょ気合入れてみようかと。

 

はい、まずは募集要項。

2018年度募集馬の競走馬名募集を明日(11月1日)の14:00より開始させていただきます。ご応募はマイページにございます競走馬名受付バナーからお進みいただいた、専用応募フォームで受付させていただきます。
 
会報誌10月号(P.38)もしくは専用応募フォームにございます「愛馬のネーミング Q&A」をよくお読みいただいてからご応募のほどよろしくお願いいたします。なお、応募受付の締め切りは11月15日(木)の17時までとなります。皆様からのご応募お待ちしております。

 

おっけーおっけー、15日の17時までね。

 

ほんでもってせっかくだから11月分の各愛馬の更新情報と重ねて馬名案に関する思考錯誤も残しておこうかなと。僕の出資馬たちと同じ馬へ応募する会員さんたちの役にも立てばいいなと思っておりまする。

 

ティフィンの17からいってみよか

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2018/11/01 

在厩場所:北海道・ノーザンファーム早来

担当者「この中間も坂路調教を継続しています。週3回、一日置きにハロン18秒ペースで登坂し、それ以外の日は周回コースで軽めのキャンターを1,800m程乗り込んでいます。ここまで体調を崩すこともなく、順調にペースアップしていますし、調教では力強い走りを見せておりパワーがありそうですよ。本格的な調教を開始したことで、筋肉が付き、体型が一回り大きくなりました。現在ではこちらの環境にも慣れてきたようですし、体力的にも余裕が出てきたのか、普段からどっしりとしていますし、馬房内や走行中も余計な事をせず素直で扱いやすい馬です。今後も状態を見ながら坂路コース、周回コースのタイムを上げていきたいと思います」馬体重467㎏

 

順調ですな。順調。ダートで潰しが利くタイプってイメージもあるので、このまま肉付き良くもう一回り大きくなってくれると言うことないです。

 

馬名のお話。

母のティフィンは紅茶のリキュールからですね。

産駒にはキャロット募集馬が4頭いて、それぞれ

ルフナが紅茶名から

キュンメルがリキュールから

ダージリンクーラーはティフィンのカクテル

レディグレイはアールグレイのフレーバーティー

という事で、見事にみんな母名からの連想ゲームとなっております。

僕も当然のようにそっちから考えてみたんだけど、まあね、5頭目ともなると、なかなかねw

ただでさえカクテル名なんかはだいぶ使い込まれてきているもんで、目ぼしいのが見当たらず。

じゃあ紅茶関係からかなって事でダージリンティー関係から引っ張ってきてみました。

ダージリンティーの品名? でいいのかな。そんなネーミングで送ってみた。

この馬に関してはみんな似たような思考になってしまうと思われるので、あとは選ぶシルクさんのセンス次第でしょうな(これが一番信用ならないw)

 

お次はマンビアの17

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2018/11/01

在厩場所:北海道・ノーザンファーム早来

担当者「現在は週6回ウォーキングマシンでの調教に加えて、周回コースでの運動も行っています。馬体に余裕はありますが、しっかり動くことが出来ていますし、この時期にしては芯が入っていて安定した走りをしています。こちらに入場してきた時は少し胴が長い印象を受けましたが、それでもバランスの良い走りをしていますので、これは本馬の特徴でしょう。気性面の幼さは残していますが、調教中に煩いところを見せてはいませんので、そこまで心配はしていません。今後は周回コースでの運動を続けて基礎体力の強化に励んでいきます」馬体重466kg

 

こちらも順調も順調。大きくなりすぎたりするのだけは嫌だと思っていたけれど、この感じなら特に心配なさそう。このまま何事もなく進めていけますように。

 

さあ、今年度募集馬の中でも指折りの難問だと思われるマンビア17の名付け。

みなさんあれこれ調べまくって苦労していることでしょう。僕もそうw

一応母名のマンビアはギニアの地名からだと考えられるが、特に主だった特徴がある場所でもなく、祖母Algoaは南アフリカのアルゴア湾からでその母Atlantic Blueはまあいわずもがなというわけで、サンタアニタオークス馬Hail Atlantisから代々連想ゲームが続いてきている牝系ですな。

というわけでじゃあアフリカはギニア近辺の地名や海関連からかな~ってネットを掘ってみたけれど、いまいちピンとくるネタもなく、そもそもアフリカの有名なとこってだいたい仄暗い歴史ネタも重なってきたりしてあんまり強く推せる気持ちにならないのが本音。

この馬はまだ馬名申し込めてはいないけど、やっぱりせっかくなら連想ゲームを続けたい牝系でもあるし、ギニア周辺とか綺麗な黄金色の栗毛だから『アフリカ』『黄金』あたりのワードも絡めながらってところだろうか。難儀してる。

 

最後にベッラレイアの17

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2018/11/01

在厩場所:北海道・ノーザンファーム空港

担当者「こちらに移動後は人が跨ることに少しずつ慣れさせていき、現在は周回コースで軽めのキャンター2,400mの運動を行っています。まだ調教での走りは前のめりな感じで、トモを上手く使えていませんね。それに人を乗せた直後は少し力むようなところがあり、運動を進めていくと徐々に力みが抜けてくる感じなので、今後は早めに力みが取れるよう慣らしていきたいと思います。馬体は少し毛艶が良くない印象ですが、筋肉は付くべきところには付いていて、特にトモの辺りにはボリュームを感じますよ。脚元や飼い葉食いには問題ありませんし、今後は坂路コースにも入れていきながら良化を図っていきたいと思います」馬体重454㎏

 

こちらも順調に進められてます。この馬に関してはまだまだ体型が決まってなくて、毎月写真が更新されるたびに目に見えて変化があるわけだけど、今の感じだと春先まではずっとこんな感じでいきそう。そういう楽しみもあってよし。

まだまだ大きくなるだろうし伸びも出てくるはずで、本当に期待してる。

 

ベッラレイアの待望の牡馬ということで(次男だけど)それだけで命名には並々ならぬ気合を込める人たちがたくさんいることでしょう。僕がそう。

母名は美のイタリア語とギリシャ神話の女神レアーの組み合わせ造語。

これでみな真っ先に連想するのは母神としてのレアーから生まれたギリシャ神話の神々でしょうか。

僕はやや思考がひねくれているもので、オルフェーヴルの『金』細工師と神話・神の組み合わせの子というところから某金ピカAUOの姿しか浮かばなかった。反省。

まあレアーから連想できる神話の神々はたくさんいるわけですが、中でも結び付けやすいのは最高神・天空神として名高い歴史上最強のクズ野郎ことゼウスだろうか。

面白いことにゼウスは母レアーより満を持して生まれた6番子の男。

このベッラレイアの17も6番子の牡馬なんですよね~。

こういうのいいよね~。

さてどんな馬名になるでしょうか?

僕も現在がんばって考え中ですが、個人的に心情としては昔からクズ野郎としてのゼウスをあれこれと弄り倒してきたりもしたもので、あんまりゼウス絡みのネーミングでは応募したくないなって気持ちが大きいw

 

 

いや~馬名考えるのって本当に楽しいですよね~

この時期が一番期待も勝手に高まって大仰なネーミングしたくなっちゃうんだよな~

僕はまだシルクさんでは馬名が採用されたことないので、今年こそは! って気持ちで結構真剣に考えております。

これまで採用されてきた経験を振り返ってもやっぱりわりとシンプルな方が受け入れられやすいのかな?

 というのはあるので、あんまりこねくり回さないようにしながらやっていきたいね。もう少し、悩んでみようかなと思っております。

 

交流戦編も始まったことだし、ぼちぼち呪術廻戦のジャンプ本誌感想も復活していこうかなと……。がんばろ。

 

そうだそうだ。大事なことを忘れていた。

今年度最大の事件ワールドトリガー再開!!!

待ってたぞおおおおお葦原あああああああ

 

これを祝って、久々のエントリ終了。

いつかの君へ→もしも 呪術廻戦 27話感想。感情とはなんなのだろうね?

www.miki-uma.xyz

『呪術廻戦』週刊少年ジャンプ公式PV - YouTube

虎杖の陽の強さによって吉野順平には僅かながら救いの未来が見えた。

が、次の瞬間にはより強力な陰の重圧が再び迫ってきており……
とまあ見事な揺さぶりで終わった前話。
今週は吉野の命運がかかる話になるのが明白で、割と緊張感をもってジャンプのページをめくっていたわけだが、銀魂の、空知のアレはずるいw
 誰しも思ったであろう「残り5話って、まだゴリラなのにここからどうするつもりだ」
を自ら引っ張り出しての全力言い訳。こんなん笑うしかないわと気が緩んだ直後のページでコレ
 
コレ
 

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 コレ
 わざとやってんだろ……どんだけ揺さぶりかけりゃ気が済むんや……
さすがにあの展開からの扉絵でコレやられると察してしまうよなぁ。
 
本編。 
真人と遭遇して、こいつはなんだ? と考える虎杖。
呪霊だという気づきが遅れ先手を取られてしまう。
動きを止められ、順平へとにかく逃げてくれと懇願する。
ただ順平は真人さん真人さん、真人さんは悪い人じゃないんだって、動かない。
そりゃそうだよな。これまでを見ていれば、しょうがない。
だけどここでいよいよネタばらし。
順平は最後に理解して、突き落とされた。

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胸が痛い…セリフが沁みる……って人、きっと多いよねここ。僕も身に覚えがあるよ。

そしてトドメの

「だから 死ぬんだよ」

からのグニィ(自主規制)

 

このグニィはさ下手すりゃ子供心にトラウマ作るよ。まったく何てことしてくれたんだ少年ジャンプ。いいぞもっとやれ。

たぶんこれまでを読んできたみんなこの顔した。

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 しかもここから順平(だったもの)と戦わされる虎杖。

上記の表情から即座に気持ちを正せたのはちゃんと理由があって、縋るものがあったからなんだよね。

間髪入れずに宿儺パイセンへと必死に嘆願する虎杖。

 やはり宿儺へはある種の絶対的な信頼があるんだな。こいつに不可能はない。みたいな意味での信頼が。

 だけどそこは呪いの王。

間髪入れず「断る」

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このページの情報密度が濃くて濃くて色んなことを考えていたのだけれど、

次の見開きでの強烈な ゲラ ゲラ ゲラ ゲラ 呪い2体の全力嘲笑で全部吹っ飛んだよね。

 

ここまで、虎杖は実に理性的に動いていた。順平が悲惨な状況に瀕してもなお、だ。

でも虎杖はここで理解した。

これからはタガが外れたように、まるで本能の赴くまま動き出したようにも映る。

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 そこからの「ゆ…うじ…」と名前呼びで事切れる順平。

 

完全に虎杖と読者の感情がシンクロした瞬間ですわ。

 

問答無用で真人をぶん殴る虎杖。そんなの効かないはず、だったのだが

自らの身体の中に宿儺という別の魂を飼っている虎杖は自然と魂の輪郭を知覚できることで、真人にとっての天敵といってもいい存在であることがわかる。

そして、

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これ、感情の高ぶりがあり、その前提で何気なく提示されている心情だけど、虎杖にとってはめちゃくちゃ重たいものなんだよね。

この心情は彼自身の信条への直接の否定になりかねない。

今エピソードでテーマの1つとなっている「人の心」に対してもかなりの意味を持つものだと思うけど、心の底ではなく腹の底という言葉が選ばれているのもいろいろ意図が感じられる。

このあたりは真人戦が落ち着いたあとで何かしら描写があるだろうか?

 

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ラストがこれで、今回もすげえ痺れる引きなんだけど

本能的に、衝動的に「ぶっ殺してやる」が飛び出す人間(呪術師)虎杖。

対して理性的に「祓う、の間違いだろ」と正す呪霊の真人。

 

とにかくどこまでも対比構造で魅せてくるわけだが、

善(虎杖)≒吉野順平≒悪(真人)

まじない(虎杖)≒吉野順平≒のろい(真人)

みたいに人間らしすぎる人間であった吉野順平を挟んでの綱引き構図でひたすら揺さぶられて責めたてられとるのよね。

さて、

人に心はない。喜怒哀楽はすべて魂の代謝によるものであり、心と呼ぶにはあまりに機械的だよと真人は言った。

人は目に見えないモノを特別に考えすぎる。見える俺にとって魂は肉体と同じで何も特別ではなく、ただそこに在るだけだとも。

主に今27話における虎杖の感情の振れ幅は本当に、単なる代謝、オートマチックな反応行動にすぎないと、そう言い切れるモノなのか。

あまりにも素直で直情的な虎杖だからこそこうなっているのか?

この一件の過程と結果における「心」の揺れ動きにも個体差はあるはずで、じゃあそれを形成するモノはなんなのか。

 

ここで今エピソードのもう1つのテーマを思い出す。『大人と子供』

母と子。教師と生徒。先輩と後輩。等々、色々な形で描写はされている。

んで真人だって七海の言及で『大人と子供』に一枚噛んでたりするわけで。

現状この決戦の現場には虎杖、真人、順平の子供達しかいない。

まあメタ的に考えても虎杖一人で真人をどうこう出来るとは思えないので

ここはきっと大人(七海)の参戦があるはず。

でもそうなれば……ちょっとフラグ立てちゃってるもんで何が起こるか怖いよなあ。

やっぱ次週も読むの怖いわぁw

(宿儺も真人との対比で呪霊としての大人と子供が描かれる可能性あるよね、不穏だ)

 

そして完全に見落としてて後で気づいたんだけど、

次週、表紙&巻頭カラーって! いやすごくね!!?

しかもアレだよ。ハンターハンター再開の週だよ。めっちゃアピールできるやんビックリしたわ。

いやあ、ワクワクするなあ。

 

固陋蠢愚→いつかの君へ  呪術廻戦 26話感想

幼魚と逆罰→固陋蠢愚 呪術廻戦 25話 感想。 - 楽しいカオスを作るのは、楽じゃない

 

『呪術廻戦』週刊少年ジャンプ公式PV - YouTube

 

 

さてさて、先週は吉野の母死亡からの暴走があり、遂に虎杖と吉野は敵対する形で向き合うことになってしまった。

 

冒頭、大人たち(七海&伊地知)の制止を振り切り駆け付ける虎杖という構図。

これは先週のコレに対する虎杖のアンサーとなっていて、否が応でも『死』の匂いと結び付けられてしまう……

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コレ

そして悲しくも己の呪力をぶつけ合う2人。

人の心なんてまやかしだ。真人の受け売りで命を軽視した発言を繰り返す吉野。

しかし「誰に言い訳してんだよ」とすぐさま心内を看破し

「自分が正しいって思いたいだけだろ」とまったく揺さぶられることなく拳を撃ち抜き吉野の動きを止める虎杖。

この流れは芯の強さとシンプルな直情さが良く出てて実に虎杖らしかったし、五条先生のメンタル訓練の効果も見受けられて呪術師としての成長を感じた。

このあとの、「人の心がまやかしなんて、あの人の(母親)の前で言えんのかよ!!」

まで繋がれるセリフも主人公としての虎杖の人間性が本当によく出ていて、

やっぱりジャンプ漫画だねって強く思わされた。

そして母を持ち出されてあえなく折れた吉野が、虎杖から言い訳だと一蹴された上っ面だけの受け売りを投げ捨てて心からの本音を吐露する。

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ぐうぅ……胸が痛い…

虎杖は本当に察しがいいし感受性が強くて、この吉野の訴えだけで何があったのかだいたい理解できた様子。つらいよなあ。お前も。

そこから即座にただ真っすぐ向き合いに行くこの強さよ。こいつすげえわほんと。

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いい主人公だ……

 

母親の死を聞いて、「順平、高専に来いよ」と仲間に誘う虎杖。

だがこれである。

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いや近いわw

 

めっちゃグッとくる良い回だっただけに、ラストのこの構図はもうね、うん、これはダメかもしれないな…なにより初っ端でフラグ立てられたもんな……

続き見るのちょっとキツイ。

 

真人という呪霊が人間から生まれているという設定がもの凄くキッツイ重しとなっている吉野順平のエピソード。

非常によくできていてやっぱ一味違うな~と唸らされると同時に、このドラマにだいぶ感情移入させられる造りにもなっているから余計にくるよ。

本当に、次話が、恐ろしい。

遅すぎる先週の愛馬出走結果。 キャンディケインは残念な結果も、ネームユアポイズンが久々に勝利の美酒を!

とっても楽しみにしていたキャンディケインの3戦目は残念な結果でした~

 

2018/09/03 <レース結果>

9/1(土)新潟10R 弥彦特別〔芝1,800m・12頭〕10着[2人気]

シャドーロール着用。五分のスタートから4番手に付けて流れに乗ります。そのままの隊列で直線を向くと、馬場の中程に出して前を追いますが、最後は脚色が鈍り、デビュー以来初の敗戦を喫しています。

 

戸崎圭太騎手「道中はムキになることなく、上手に走っていたのですが、最後に止まってしまったところを見ると距離が少し長いのかもしれませんね。またノメッていたわけではないものの、道悪もいくらか堪えたのかもしれません。ただアクシデントで予定が延びてしまったようですから、その影響もあるのではないでしょうか」

 

鹿戸雄一調教師「初めての輸送競馬でしたが、馬体を減らすことなく、いい状態で臨むことが出来たと思います。最後に甘くなってしまったのは、距離というよりも前を深追いし過ぎたせいだと思います。前に行った馬はほとんど止まってしまいましたからね。また、道悪も心配な点ではありましたが、あまり上手くはないのかもしれません。過去に骨折経験がありますし、この中間は球節にも不安が出たので、美浦トレセンに帰ってから念のため詳しい検査を行いたいと思います。馬体に異常がなければ、一息入れて東京開催を目指します」

 

初めての1800どうかな~と思いつつ心内では問題なくこなせるはずだと考えていただけにわりとショックな結果ではあったw

まあ馬場のこともあったし、今回だけで完全にはっきりしたとは言い切れないけど

それでもまあ現状明らかに距離の壁はありそう。資質自体はOP級だと信じているから次のレースも楽しみにしてる。

パドックでの姿は目の前で見たデビュー戦の時のヒョロヒョロっぷりを微塵も感じさせない逞しさだったから、馬そのものはかなり出来上がってきているんだと思う。

鹿戸雄一調教師「レース後は念のためレントゲン検査を行いましたが、特に脚元には問題ありませんでした。ただ走ったなりの疲れは見られますし、当初考えていたよりも在厩期間が長くなってしまいましたから、予定通りいったん放牧に出させていただきます。ノーザンファーム天栄での状態を見ながら、次走をどうするか検討していきたいと思います」

鹿戸先生よろしくたのんます。

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そんでもって沈んだ気持ちをネームユアポイズンがスカッと晴らしてくれた!

 

2018/09/03 <レース結果>

9/2(日)新潟8R 3歳上500万下〔芝1,400m・18頭〕優勝[1人気]

シャドーロール着用。スタートしてすぐに両サイドから挟まれたため、道中は後方2,3番手からの追走、3,4コーナーで外を回って前との差を詰めていき、直線は大外から先団をまとめて差し切り、約1年5ヶ月振りの勝利を挙げています。

池添謙一騎手「スタートしてすぐに両サイドから挟まれてしまったので、腹を括って後ろから運びました。前走乗せてもらった時の感触からフワッと運べれば折り合いは大丈夫だと思っていましたが、その通りに上手く走れていました。ただ勝負どころで押し上げて行く際、他馬と併走する形になるとグッとハミを取るところがありましたね。それでも直線はとてもいい脚を使ってくれました。前走は不利の影響が大きく、力があると感じていただけに、こうして結果を残せて良かったですし、今日は完勝だったと思います。ただ課題を挙げるとすれば、やはり精神面になりますね。返し馬や待機所でも結構力んでいて、レースまでに自分で消耗してしまうところがありますから、そこがリラックス出来るようになればもっと良くなってきそうです」

 

国枝栄調教師「ありがとうございました。状態は悪くなかったですし、発馬ひとつで勝負になると思っていました。スタートした直後に両サイドから挟まれてしまい、後ろからの競馬になってしまいましたが、前が引っ張ってくれたことで、他馬に絡まれずリラックスして運べましたし、結果的には良かったように思います。まだ精神的に燃えやすいところはありますが、去勢してから一年ちょっと経ち、ここにきて徐々に馬体が馴染んできているのかもしれませんね。強い勝ち方でしたし、上のクラスでも力を発揮できるよう今後も育てていきたいと思います」

 

 

これまでもいろいろとありながら最近はそもそもまともなレースをさせてもらえず

消化不良感でいっぱいだった。

それでも今回は中間から状態面でようやく去勢の効果が見えてきたのかな? って印象のコメントも出ていて、ここは相手関係の楽さもあって秘かに期待はしていた。

いや~それにしてもスカッとする勝ちっぷり。

やっとスタートちゃんと出られたのにいきなり挟まれて後方からになった時点で顔色曇ったけどw

池添が自信満々に捲り上がっていき力が入って、直線向いたところの反応で勝ちを確信しましたね。この感じならまだ上でも十分通用するだろうから今後も楽しませていただきたい。

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幼魚と逆罰→固陋蠢愚 呪術廻戦 25話 感想。

呪術廻戦がとにかく面白いからみんな読んでみてくれ! - 楽しいカオスを作るのは、楽じゃない

 

『呪術廻戦』週刊少年ジャンプ公式PV - YouTube

 

さあどうなる!?

という不穏すぎる前週の引きからいきなり1ページ目でこれですわ

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無慈悲すぎてさすがに固まるよね

 

そしてここでサブタイトルも変更。

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固陋蠢愚とは?

また珍しい言葉持ってきたなと

読み方, ころうしゅんぐ. 意味, 他人の意見を聞くことなく、視野が狭いために、柔軟で適性な判断が出来ないこと。 「固陋」は他人の考えを聞かず、視野が狭いこと。 「蠢愚は愚かで知識がないこと。 

 

ぐぬぬ……ツライ……

 

呪術廻戦 25話 感想

さて、本編は上記の「里桜高校の事件」からスタート。

僕が「おっ」と思ったのはまず主人公サイドの描写から始めたこと。

普通は吉野の動きから始めるのが大半だろうけど、あえてこの虎杖と七海の対話からとしたのは芥見先生らしい構成の妙というか、今週の最後まで読むと意図が良く理解できる。

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仲間(七海)が生き死にをかけて戦うのに自分はまだ子供だからと遠ざけられてしまう。そんなのはごめんだと虎杖。

そうだね。そういう呪いのもとに生きているんだもんね虎杖は。

でも単純に「まだ早い」という大人による大人らしい論理で戒める七海。

「子供であるということは決して罪ではない」

というセリフはこれから起きる吉野順平の事件に対しても重くのしかかってくるね。

 

呪いに染まった吉野順平はどうなる?

場面が変わり、今度は吉野。

『嗅ぎ慣れた朝の空気も

見慣れた通学路も

今日は』

(この、今日はで切ったところ痺れた。)

遂に彼の世界が変わった瞬間。

もちろん母の死は響きに響いただろうが、決定的に背中を押したのはやはり呪霊、真人の悪意。

 

 

決意を固めた吉野は生徒が集まった体育館へ突入しその場にいた生徒たちを昏倒させる。

目的は大きく分けて2つだろうか。

1つは担任の教師に真実と現実を突きつけ己の無能さを自覚させて「罰」を与えること。

学内における吉野順平を取り巻く状況に何も気づけず、それどころかいじめの実態に対してあまりにも都合よく理解している気でいた『何も見えていなかった教師への』

傷跡を見せつけながらの「先生、ちゃんと見ててね」

にはまたも痺れた。

前髪でずっと隠していたおでこのタバコを押し付けられたような複数の傷跡を見せつけられて、さすがに教師も察した模様。

そしてさりげなく挿入されるセリフ

「これまでのことも、これからのことも」

から吉野の心内が少し垣間見えてグッとくる。

 

もう1つの目的。それが吉野へのいじめのバックにもいたり(おそらく)

この学校のヒエラルキー頂点にいる存在だと思われるしょーた先輩に「罰」を与えること。

真人の誘導で吉野はこいつが家に宿儺の指を置いたのかもしれないなんて風にも考えている。ただこれはあくまでも吉野が実際にこういった行動を起こすまでのトリガーに過ぎなかったし『体のいい理由が用意された』というだけ。

そう。以前真人は語っていたね。「人間は言い訳をしないと生きていけないからね」って。

そして同じ場面で吉野もこんなことを言っていた。ほんとツライ。

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あえてステレオタイプな軽薄小悪党高校生として先輩が描かれることで吉野の

「オマエは死ぬんだよ質問の答えがイエスでもノーでも」や

いたぶりながらの「で?」「だから?」等からも伝わるように『こいつ自体はわりとどうでもいい』という風に描写されてもいる。(これ今後の事件の展開を考えると結構大事だと思う)

 

さあ、そんな場面に駆け付けた主人公、虎杖が叫ぶ。

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「何してんだよ!! 順平!!!」

「引っこんでろよ、呪術師」

 

この呼び方の対比での引きはあまりにも悲しいよ。

 

今週は虎杖を戒め、死と距離を置かせようとする七海の「子供であるということは決して罪ではない」

ここぞとばかりに吉野をけしかける真人の「愚かな子供(ガキ)が死ぬ所は」 

といいもうね。ずっと痺れてたよねw

しかしよくもまあ週刊連載でネームや演出構成も含めここまでこだわり抜いた漫画が描けるもんだ。この若さで。末恐ろしい。

 

まとめと、「固陋蠢愚」今後の展開予想

とにかく徹底的な対比構造でマンガを構成して魅せていく形をとっていて、ここまでのすべてのエピソードと各キャラクターの属性と配置も練りに練られていることがよく理解できてもう唸るしかない

細やかなセリフの一つ一つにも明らかに意図が込められているし、そこも徹底的な対比構造を構成する大きな要因にもなっている

すべてを拾うのはたぶん無理だけど、たとえば今週の最新話に引っかかる部分だけで抜粋してもどれだけあるやら。

 

 

特に、幼魚と逆罰というサブタイトルへのアンサーとして表現された部分で、

幼魚と逆罰 → 先週の母親が語った水槽のくだり(ここから水槽の中の幼魚としての吉野順平を連想させ) → 今週の吉野が起こした行動によって、逆罰(さかばち)が自分が入っていた学校という小さな水槽をひっくり返す(逆鉢=さかばち)みたいな解釈もできるように仕掛けられていたり。

もしくはそれまでの自分(幼魚)で居させてくれた母との生活が真人についていった事で逆罰(さかばち)を受けひっくり返って(逆鉢=さかばち)割られ、世界が変わってしまった。なんて解釈とか。

でもこんな連想ができる事によってある種の救いの可能性にも考えが及び、例えば

水槽のくだりから、小さな水槽をひっくり返した事によりその枠から解放され、むしろもっと大きな世界と関わるキッカケとなり、そこで出会えた虎杖の手によって違う生き方と価値観を得られるというような可能性すら生じている。

ここでも見事な対比構造が継続累進されていて

秤を維持する唯一絶対の価値観だった母を失い、一見グチャっと壊れてしまったようでも

呪い(のろい) ≒ 力を得た自分 ≒ 呪い(まじない)

(のろい)真人 ≒ 吉野順平 ≒ (まじない)虎杖

という広義での関係性は継続されているので、まだ、順平がどういう形で処理されるのか、わからない、はず……

とはいえ

何がツライって、順平のここまでの行動の流れが完全に呪霊サイドからコントロールされたものであるというところ。

映画館の事件から吉野がついてきたこと自体は偶然であっても、協会・高専から人を引っ張り出すためにそのまま泳がせて結果真人は実戦もこなせつつ、なんと高専側から虎杖を引く。からの夏油の「大当たり」発言で、また手を広げて宿儺の指まで利用しつつの大掛かりな計画になっていったわけですな。

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ハロウィンへ向けて呪霊側も巧妙に狡猾にしっかり動けておりますなあ。

ほんとよくできた構成だ。感心するしかない。

夏油が宿儺の指まで出してきて、しかもあえて高専に回収させた理由はなんだろうね?

 

吉野にはなんとか救いがあってほしいが、果たしてどうなる……

虎杖は今任務で事実上初めて呪術師として呪われた人間と相対するわけで、ここで下手な結果にするとはメタ的に考えちゃうと思えないのだけれど

例えばかつて伏黒が己の価値観に真っすぐに純粋な感情論に任せて虎杖を生かしたように、そういう救いがあってもいいのでは? とまで考えてから、

「あれだけ対比描写された虎杖と伏黒が同じ結果を生み出すわけがないのでは?」

という無情なゴーストの囁きを受け取ってしまった。ツライ。

 

やっぱここらで宿儺さんに出番ありそうなんだよなあ。

 

さてさて、僕はそれでも吉野順平は味方サイドに仲間入りすることになると思っている。ていうかそう思いたいもん。

という観点から気になったのが、彼自身はまだ根源となる呪いを受けたわけでは無くね? ってところ。

要するにまだ幼魚として周囲から揺らされて右往左往しているだけなんだよね。

今週は吹っ切れたようでいて、その実ただ殻になってるだけだもんよ。

ある意味全てがどうでもよくなってしまっているだけ。

仮にころされて終わるだけならこれでいいのかもしれないが。

 

虎杖には「オマエは強いから人を助けろ」「大勢に囲まれて死ね」という祖父からの遺言という形での強烈な呪いがかかっている。

伏黒の言動にも大事な人からの影響で強力な価値観の呪いがかかっていることが呪胎戴天での回想から伺える。

ここまである意味どの主要キャラクター達よりも詳細が描かれてきた吉野にもあってしかるべきなんじゃないのこういうの。みたいな気持ちがある。

母の死に関する部分で何か持ってくるのかなと考えていたけどこれだしね。

暴走してはいても未だ幼魚として域を脱せてはいない吉野にとっての呪い足り得る事象って、真人からの「俺は順平の全てを肯定するよ」と虎杖から受けた命の価値観くらいなんよな。

結局まだ誰も殺してなかったりするし、天秤がまだ傾き切っていないのは間違いない。

虎杖にはここらで主人公らしくガッツリ引っ張り戻してほしい。

呪術廻戦がとにかく面白いからみんな読んでみてくれ!

僕は生粋のジャンプっ子として育ってきて、今でもライフワークのように毎週の楽しみの一つとして触れさせてもらっているのだけど、最近とっても面白くて惚れたマンガがあるのでちょいと感想出力がてら紹介しておきたい。

それが新人漫画家 芥見下々による呪術廻戦というマンガである。

なんか「次にくるマンガ大賞2018」とやらでも1巻がやっと出たばっかで結構票が集まったぽいし布教始めるにはいいタイミングでしょう。

たらたら書いていたらかなり前口上が冗長化してしまったので目次をば。

 

 

どんなジャンル?

まあジャンル分けするならばダークファンタジーとか、いわゆる異能バトルものなんて云われるのかな。

このマンガの、漫画家の何が素晴らしいかというと、まずストーリーやドラマをしっかり描けること。それも濃密な。

ジャンプらしい勢いや熱量で読者をノせていくような近年のヒット作とは一線を画し、おおよそ少年マンガらしからぬ丁寧で緻密な構成と演出、場面場面を彩る印象的な強いセリフの数々で、

大人もすんなり楽しめる。というよりむしろこれ子供達に作者の表現意図がどれくらい伝わってんの? 楽しめてるのかな? ってこっちが不安になるような部分も多かったりするw

(ワールドトリガーが読めなくなってしまった今となっては僕のような趣向の大人のマンガ読みがジャンプを毎週読み続ける一番の理由になっているマンガかもしれない)

おかげさまで? このマンガがどういうマンガなのかをみんなが理解できたであろうエピソード「呪胎戴天」あたりからようやくアンケも急上昇。

 

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そう。9話のこれがあったあたりね。

僕的には最初からキタコレ状態だったのだが、ちょっと特殊なわかりづらい設定での異能バトルものという事と(しかも全然細かい設定説明入らないw)粛々と淡々とストーリーが進んでいく地味さ加減により「このままひっそりと消えていってしまうのか……」と正直覚悟した頃もあった。

まあぶっちゃけ子供心をグッと掴めるような要素は贔屓目でもなかったしw

それがまあようやくこのエピソードをキッカケに世のマンガ読みさんたちがクオリティに気づいてくれたわけです。

実際このあたりから一気に某巨大ネット掲示板でもTwitterなどでも話題に出す人は増えた。

そして注目度が増した最高のタイミングでの五条先生のアレで「ああこりゃもう次期看板だわ~」くらいの増長を得るわけであるw 

呪術廻戦とはこんなお話だよ。以下ウィキより

ストーリー

少年は戦う――正しい「死」を求めて。

両親の顔を知らず祖父に育てられた少年・虎杖悠仁。常人離れした身体能力を持つ彼に、育ての親でもある祖父は「オマエは強いから人を助けろ」と言い残して他界した。

祖父を亡くしたその晩、手続きのため病院にいた虎杖の前に、黒ずくめの少年・伏黒恵が現れる。彼は虎杖が以前拾った特級呪物両面宿儺の指」を探していた。極めて危険なものである呪物を「人死にが出ないうちに渡せ」と虎杖に凄む伏黒。しかし一歩遅く、呪物は虎杖の元から心霊現象(オカルト)研究会(通称「オカ研」)の先輩の手に渡っており、「指」に辛うじて施されていた封印も剥がされてしまった。

封印を解かれた宿儺の指を取り込み、新たな力を得ようと学校に集まる呪い。虎杖は伏黒とともに呪いに取り込まれそうになっていた先輩を助けるが、新たに現れた呪いに不意を突かれたことで伏黒が負傷し、一同は窮地に陥る。「呪いは呪いでしか祓えない」という伏黒の言葉を聞いた虎杖は、状況を打開するために猛毒である宿儺の指を自ら呑み込んだ。本来なら口にした瞬間死亡してもおかしくない代物であったが、幸か不幸か虎杖は両面宿儺の「器」となる素質を持っていた。呪物を取り込んだことで呪術師の討伐対象となってしまった虎杖に、最強の呪術師にして呪術高専1年の担任・五条悟は二つの死に方を提示する。

呪術廻戦のWikipediaはなかなか熱い読者たちによって既に非常に充実していて、各キャラクターの大事な描写をしっかり捕捉できているので理解しやすくてオススメ

呪術廻戦 - Wikipedia

 

 

「人間」を描く物語

さて、なぜ今こんな紹介記事を残しておこうとしたかというと現在進行中のエピソード「幼魚と逆罰」が、まあそれはそれは素晴らしいから。

そして最新話を凄い引きで終えていて、次週かなりエグい状況へと進みそうでまた一層話題になりそうだったから、ここらでそろそろやっとこうかと思った次第。

 

そもそも最初から本当に一人一人の登場人物が繊細に丁寧に描かれているマンガで、それぞれがそれぞれの強い理念においてキャラ付けがなされていてとにかく「リアルな人間」として言動が地に足ついてしっかり生かされているという前提がこの作品にとってはとても大きい。

「呪い」や「呪力」「呪霊」という根幹設定自体、人間の(主に)負の感情から生じる概念として表現されているので、そういった意味でも「人間のドラマ」をこのレベルで構築できる作者のスキルがあって初めて成立するマンガであるからして、まあしかしよくこれをジャンプで当てられたなw ってなるよね。

おそらく本作の主人公である虎杖悠仁は

人間の内面的な部分をこねくり回すようなエピソードを主体に物語を進めていく事になるというのも考慮して、圧倒的なコミュ力と、シンプルで直情的な価値観と性格のザ少年マンガ的キャラクターとして設定された感あるし、中二や腐の方々を相当意識された形跡のある五条先生といい、細かいとこ含めいろんなところに狙いを察する成分が散らばってたりするのもオタク特有の無駄な深読みが捗って喜ばしい。

 

では、漫画の内容にも触れていこう。

すでにリリースされている単行本1巻では、まあ本当に大まかな世界観披露と共に呪いの王「両面宿儺」という強大な怪物を挟み込む形で、

この作品における最大のテーマである「呪い」に関して主要キャラクターの2人、虎杖と伏黒が抱えるそれぞれの「人間」や「命」に対する価値観を対比させるストーリー展開になっています。

が、

実は一番重要な8話、9話が収録されていないので恐らく単行本組にはまだまだ作品の、この2人(+人外1名)の魅力が伝わりきっていないと思われるのがもったいないところ。

(早く2巻読んでもらいたいし、なんなら地続きとなっている増刊での短期集中連載だった前作「呪術高専」も一緒に(乙骨はよ!)……と思っていたらどうやら3巻と呪術高専の単行本が同時発売らしく。それでも12月はまだ先だねぇ。一刻も早くこの作品の面白さにもっとたくさんの人が触れてほしい)

『呪術廻戦』週刊少年ジャンプ公式PV - YouTube

まだ呪術廻戦を読んでいない人たちへ。現在進行形エピソード「幼魚と逆罰」はこんな展開

では未だ呪術廻戦に触れていない人たちへ向けて「幼魚と逆罰」の振り返りを。

このシリーズは主人公虎杖悠仁含む4人の登場人物を主体に進められます。

主人公以外の3人は今シリーズ初出のキャラクター。

味方サイドの1級呪術師 七海 建人 よくできた大人。

呪術高専在学時に「呪術師はクソ」だと判断し一般企業に就職したものの、そこで「労働はクソ」であると実感、「同じクソならより適正のある方」を選び呪術界に戻ってきたというのが本人談。~ウィキより

僕くらいの世代にはひじょーに感情移入しやすい登場人物だw

そして彼を観測者としてこのエピソードを回しているのが敵側に立つ2人、最上級にあたる特級(であると思われる)呪霊 真人

ごく普通の高校生(だった) 吉野 順平

この2人が出会ったことで大きな事件が起こる。

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吉野はこういう子だ。

学校でいじめを受けていて人間に対する価値観が揺らいでいる。ともすればもっと一気に負の方向へ歪んでいてもおかしくない状況であったと思うが、こうして「揺らいでいる」という状態で秤を維持できていた理由も後程判明する。

そして、彼は彼のことを嫌っていたいじめっ子3人組が真人によっておおよそ人間の仕業でない方法で殺害される場面を目撃した。

2人は魂と心の存在を主体にお互いの価値観を交わわせる。

「人間」そのものから生まれた呪いである真人の主義主張は、それはそれは吉野少年に刺さりまくるのね。

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「言い訳をしないと生きていけないからね」と続くのだけど、真人の説法には説得力しかなくてほんと困る。

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人の心を否定する。感情など単なる機械的な代謝にすぎない。

人間の呪いとして生まれた真人に真っすぐにこういう人間観を語らせていく。

 

吉野も、人間の醜悪さを知ったことで「無関心」こそ人の行きつくべき美徳だと言う。

個人的には、彼は彼なりに人の心を否定しようとしているものの、ここまでの言動からは未だ完全には否定しきれていない、捨てきれていない印象を受ける。

どちらかというといじめを受けるなどの経験から「諦め」に近い状態にあるのではなかろうか。

真人に接触し、ついていった理由が主に復讐心というところにも彼の秤がまだギリギリで落ち切っていないという感覚をえられる。

とはいえ、

真人「そんな君が復讐ね」

吉野「矛盾してるって言いたいんですか?」

からの

「無関心という理想に囚われてはいけないよ。生き様に一貫性なんか必要ない。俺は(吉野)順平の全てを肯定するよ」

なんてこられたらそら純粋な高校生はこんな顔にもなりますわ。

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いうまでもなく「幼魚と逆罰」における幼魚とは吉野順平を指しているのだろうと考えた。

では逆罰は何にかかる言葉か?

さかばち【逆罰】とは。意味や解説、類語。理不尽なことを神仏に願って、かえって罰を受けること。また、その罰。

というわけで。うん、嫌な予感がプンプンしますねえ。

 

その後、吉野が力を得たのち別れた2人はそれぞれ主人公と七海に出会う。

そこでわかる事なのだけれど、幼魚とは真人の方にもかかっていたわけね。

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呪術師として相対し、一戦交えた七海が得た真人のへ感想だ。

つまりやはり逆罰とは?……

 

そんな中、吉野の方は主人公虎杖と出会い、びっくりするほど意気投合。

真人に「心」の存在を否定され、「心」を打たれ、初対面の虎杖と「心」を通わせる。

その場に偶然吉野の母親が通りがかり、虎杖を自宅の食事に誘う。

必然的に、虎杖とも価値観を交わわせる吉野。

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虎杖のシンプルで直情的な価値観、死生観もまた吉野に刺さりまくる。

特に「大切な人の価値までわからなくなるのが、俺は怖い」の部分

ここはズドンと突き刺さったはず。

それは紛れもなく、吉野が「心」の秤を保てていた唯一絶対の理由である母の存在と否応なくリンクされただろうから。

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そして彼は答えを出す。

 

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結局、母の存在が彼の秤をまた戻したわけだ。

 

さて吉野順平は今後どういった扱いになるのだろうか?

力は得てしまったわけで、主人公サイドでメインキャラクター入りでもするのかな?

なんて呑気に思っていたら

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ん?

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あああああああああああああああああああああああ

母ちゃん……

いったい、どうなってしまうのか~

 

捕捉情報。本作における重要キーワード「両面宿儺の指」「呪いと呪霊・呪術師」とは?

「両面宿儺の指」とはそのまま特級呪物である両面宿儺の指のこと。

呪物もそのまま呪いのこもった物のことで、呪霊と違って物体として現存しているとこういう扱いになる。普通の人間が接触するとヤバイことばっか起きてまじヤバイ。

特級とはランク付けにおける最上級の扱いで、とにかくヤバイ。

呪いの王こと両面宿儺さんの指なんてあまりにもヤバすぎるわけだが、今のところ本作における最高の便利アイテムと化している。

主人公虎杖は指を喰らって「何故か」適合。おかげで史上最悪の特級呪霊である両面宿儺さんが受肉してしまい虎杖の身体の中で同居しちゃってるし、

指を喰った呪霊が超絶パワーアップを果たしてまだまだぺーぺー学生身分な主人公チームを圧倒して盛り上げてしまったり、

今回も、どこからともなく出現した指1本のせいで吉野の母が……(いったいどこの誰がこんな非道を! いったい誰なんだ!)きっとこんな顔してる奴だな。

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どうやら両面宿儺の指は全部で20本もあるらしく、敵味方いろんな勢力が確保、保持している分も結構あって、今後もあらゆる場面で便利に登場してくるものと思われる。指を喰らって回収していく事で虎杖の中の両面宿儺は力を取り戻していったりもする。

 

この呪術廻戦という作品で最も重要なのが「呪い」というワード。

まず解釈についてはそのままストレートに、でよいはず。

というか全ての解釈を内包していると言った方がよいか。

「のろい」も「まじない」もどちらの意味も含まれているし、

要するに、マイナスの意味合いが大きい「のろい」がこうで

呪い(呪霊)人間の身体から流れた負の感情が具現し意思をもった存在。呪術界では4級・3級・2級・1級・特級にクラス分けしているが、特級以上の階級は存在しないため、同じ特級同士であっても呪い同士には力に大きな差がある。また、地方と比較して都会の呪いは狡猾であり、場合によっては人質を取るなどの手段に出る場合がある。また、力の強弱に関わらず、呪力を伴わない攻撃はどれほど受けてもダメージを負わない。wikiより引用

 

プラスの意味合いの大きな「まじない」がこうである

呪術師(じゅじゅつし)呪いの力をもって呪いを祓う人間。その多くが呪術高専を拠点に活動しているが、中には呪詛師と呼ばれる悪徳呪術師もいる。呪霊と同じくこちらも4級から特級に分けられており、基本的に4級の呪霊には4級の呪術師が相対するよう任務が割り振られる。wikiより引用

と理解しておけば大丈夫かと思われる。

 

「呪い」に関しては単行本1巻から9話までの中での主要キャラ2人

虎杖と伏黒にかかる、それぞれの大事な人から言葉の呪いを受けた事によって生じた価値観のキャッチボールがまた良い味出してて儚くてたまらんのでそのうち記事にしときたい。

 

なお、「呪力」とは相手を呪う力そのもの。呪力が無い人間は呪いを祓うどころか見ること・触れることも出来ない。また、呪力の有無・術式の有無はほぼ生まれつきで、後天的な作用は殆どない。虎杖は呪物である宿儺の指を取り込むことで、例外的に呪力を手に入れた。wikiより引用

 

まだまだ各キャラクターたちの細やかなディテールやら、この作者の表現の、漫画の上手さやらアレもコレも書きなぐりたいことはこの序盤ですでにたくさんあるので

この呪術廻戦の魅力をひたすら語り倒す布教シリーズはまだまだ続けていくぜよ。